線形代数まとめ:定義・定理・証明を一覧で整理【学部線形代数】
線形代数の全体像を一記事で.ベクトル空間の公理からJordan標準形まで,学部線形代数に必要な定義・定理・証明を体系的にまとめた.各トピックの依存関係図付き.
ベクトル空間の定義と基本性質 ― 線形代数の出発点を固める
ベクトル空間の8つの公理から出発し,零ベクトルの一意性,スカラー倍の基本性質を証明する.さらに部分空間の判定法,和空間・直和の定義まで,線形代数の土台を一つずつ積み上げる教科書スタイルの解説.
線形独立・基底・次元 ― ベクトル空間の骨格
線形結合と線形独立の定義から出発し,基底の存在と一意性(Steinitz交換定理),次元の well-definedness を証明する.生成系・線形独立系・基底の関係を明確にする教科書スタイルの解説.
線形写像 ― ベクトル空間の間の構造保存写像
線形写像の定義から出発し,核と像の定義,次元定理(rank-nullity theorem)を証明する.単射・全射との対応,線形写像の空間 Hom(V,W) まで体系的に解説する.
行列と線形写像の表現 ― 基底を選んで計算する
線形写像の表現行列の定義から出発し,基底変換公式 P^{-1}AP,行列の階数と線形写像の階数の一致,正則行列と逆行列の理論を展開する.
連立一次方程式と掃き出し法 ― 行列の言葉で方程式を解く
連立一次方程式 Ax=b を行列の言葉で定式化し,行基本変形と RREF の理論,解空間の構造(特殊解+核)を体系的に証明する.
行列式 ― 正方行列に定まるスカラー量
置換を用いた行列式の定義から出発し,交代性・多重線形性を証明する.余因子展開,積公式 det(AB)=det(A)det(B),クラメルの公式まで体系的に展開する.
固有値と固有ベクトル ― 線形写像の不変方向
固有値・固有ベクトルの定義,固有多項式,固有空間,代数的・幾何的重複度を定義し,ケーリー・ハミルトンの定理を証明する.
対角化 ― 基底を選んで行列を最も簡単にする
対角化可能の定義と必要十分条件を証明し,対角化の手順を体系的に解説する.A^n の計算法と三角化への拡張も扱う.
内積空間と正規直交基底 ― 長さと角度の代数
内積の公理的定義から出発し,Cauchy-Schwarz不等式,Gram-Schmidtの正規直交化法を証明する.直交補空間と正射影の理論を体系的に展開する.
Jordan標準形 ― 対角化の先にある標準形
対角化できない行列に対する標準形としてJordan標準形を導入する.一般化固有空間,Jordan細胞の定義,最小多項式との関係,行列指数関数 e^{tA} の計算まで展開する.